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Table-2 Design condition

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Fig-3 Construction profile of the jacket type pier

3−2. 設計条件
ジャケット式岸壁の設計に適用した基準は、港湾の施設の基準上の基準、道路橋示方書、コンクリート標準示方書を基本とし、これらに規定のない項目についてはジャケットの設計基準であるアメリカ石油協会のAPL−RP2Aを用いた。また、架設物の設計には鋼構造物架設物設計指針を適用した。計画条件、自然条件、荷重条件をTable−3に示す。
3−3. 構造計画
ジャケットは、Fig.-3に示すように、鋼矢板を支持する陸側レグ(杭)と岸壁の変位を抑制するために傾斜をつけた海側レグ(杭)、およびこれらをつなぐ鋼管トラスで構成される。鋼管杭は、ジャケットのレグをさや管として建込み打設される。地盤改良は行わない。レグと鋼管抗はジャケット天端で溶接され、間隙にセメントグラウトを充填して一体化される。杭の間隔は4m〜5mで陸側レグには、ジャケットの水平材を兼ねた腹起し用パイプが取り付けられている。鋼矢板はジャケット天端で桁と溶接され陸側杭とともに引抜力を負担する。上部工は、レグ頭部のリング補強とH型鋼の桁を接合し、ジャケットと一体の構造である。桁にはスタッドジベル取り付けてプレキャスト床版を固定し、暴風時の波による揚圧力に抵抗する構造とした。V型防舷材および大型のフェリー用防舷材はレグから張り出した銅製架台に取り付ける。係船曲柱は反力が大きいため、ジャケットレグの頂部に鋼製の台座を直接溶接する構造である。-5.5m岸壁には、小型船も係留されることから、エアーフェンダーが使用でき、かつ反射波も低減出来るように、スリット付のプレキャスト版を岸壁前面に設置している。
3−4. 設計手法
供用時のジャケットの構造解析は、法線直角方向の鋼管トラス、鋼管杭、鋼矢板および桁部材を線材に置き換えた2次元骨組モデルとし、地盤を線形バネにモデル化して杭と構造物を一体で解析した。施工時の吊り解析、仮受時の構造解析は立体骨組モデルを用いた。ジャケット構造を岸壁に適用する上で、設計手法が確立されていない項目について以下のような手法を用いた。
(1)ジャケットと一体になった土留矢板の設計手法
海底面下の鋼矢板は、ジャケット杭のある部分を除いて地盤の横抵抗を考慮し、横方向地盤反力係数は既往の研究から杭の3/4とした。鋼矢板に作用する土圧は、主動土圧が受動土圧を超える部分について、その差分を

 

 

 

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